英語の聞き流し学習は効果があるのか?
どうすれば英語がもっと聞き取れるようになるのか?
がっつり解説しますので、今後の英語学習にお役立ていただければ幸いです!
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効果はある?「英語の聞き流し」学習法
聞き流すだけでは効果がない!
では、「聞き流すだけ」という簡単すぎる学習方法は効果があるのでしょうか。
答えは「YES」と「NO」です。
どういうことかと言うと、正しいやり方でやれば「YES」だが、ただ聞き流しているだけでは「NO」ということです。
「意味はわからないがCNNのニュースを流しておく」や「BGM代わりに何となく英語を流しておく」だけでは、脳はただの雑音と認識し、言語学習の効果は見込みません。
しかし、正しいやり方で聞くことができれば、一定の効果があることが証明されています。「聞き流すだけで英語が上達したい!」と思うなら、聞き流し学習の「正しい方法」を理解して行う必要があります。
まずは、正しい「聞き流し学習」を行うことで、どのような効果が期待できるのか解説していきます。
正しい「聞き流し学習」で得られる3つの学習効果
リスニング力の向上
聞き流し学習をすることで、リスニング力の向上が期待できます。
なぜなら、大量の英語音声を耳に入れるので、英語のリズムやイントネーションといった音に慣れることができるからです。
英語には、日本語にはない子音や母音、特有のリズムやイントネーションといった独特の「音」があります。
英語に特有の音の特徴は、英語を話す際や英語を聞き取る際に、日本人が難しいと感じるポイントとなってきますが、なかなか学校で丁寧に学習する分野ではありません。
普段の生活であまり聞くことのない英語の音をたくさんインプットすることで、英語の音に慣れることができ、英語のリスニング能力も向上します。
使える英語表現が増える
聞き流し学習をすることで、使える英語表現が増えます。
なぜなら、聞き流している英語の音声で使われている表現を繰り返し聞くことで、その表現を脳にインプットすることができるからです。
耳から入った情報は、目から入った情報より記憶に残りやすいと言われています。
英語の音声をたくさん繰り返し聞くことで、使われている表現が記憶に残り、自分で英語をアウトプットする際に使えることとなります。
耳から記憶しているので、見て覚えた単語と違い、正しい発音で覚えられるのもメリットです。
聞き流し学習で、自分で使える英語の表現の幅を増やすことができます。
英語の発音やリズムの取得
英語を話す上で大切なリズムや発音、慣れるまでは中々難しいです。
自然なリズムで英会話ができるようになるためには、まず耳を英語に慣れさせる必要があります。
聞き流し英会話では、自然なリズムや発音を耳に慣れさせることができるので、耳が慣れたことでいつのまにか自然な英会話のリズムや発音が話せるようになることが可能です。
正しい学び方の4つのポイントとは?
では、上記の学習効果を得るための正しい「聞き流し学習」とは、どのように行えばよいのでしょうか。以下に4つの方法を紹介します。
自分の英語レベルに合った音源を選ぶ
まず、聞き流しをする際は、自分の英語レベルに合った音源を選ぶことが欠かせません。
具体的には、知らない英単語の割合が1〜2割を下回るくらいのレベルを意識すると良いでしょう。
というのも、知らない英単語ばかりで何を言っているのかわからない音声を聞いてもリスニング力は上達しないからです。
「知らない単語が出てきても、文脈から予測できる」という状態が聞き流しでは理想です。
さらに、音声の内容を理解しつつ、聞き流しで新たな語彙やフレーズを学べたら完璧でしょう。
YouTubeや英語学習アプリ、ポッドキャストなどを活用して、自分の英語レベルに合った音源を見つけましょう。
(2)興味のある題材を選ぶ
聞き流し学習の効果を得るためには、自分の興味のある題材を選ぶことが大事です。
なぜなら、興味のある題材のほうが、記憶に残りやすいからです。
日本語のコンテンツでもそうですが、テレビ等を流して観ているときに、興味のない内容は全く記憶に残っておらず、興味を引かれた内容だけ記憶していると思います。
英語の聞き流し学習でも同じで、興味のある内容を英語で聞けば、内容がより頭に残りやすくなります。
英語学習に興味があれば、英語学習に関する話題の音声を聞くのが良いですし、イギリスが好きであれば、イギリスについて話しているコンテンツを聞くのもよいでしょう。
書店やポッドキャストなどで教材を探す際には「聞いてみたいな」と思う内容のものを選んで、学習効果を高めましょう。
毎日継続して取り組む
「聞き流し」に限ったことではありませんが、効果を実感するためには毎日継続して取り組むことが大切です。
聞き流しを数回行ったからといって、リスニング力が上達することはありません。
仕事や学業で忙しいと、つい英語学習を後回しにしてしまいがちですが、上で紹介したリスニングアプリを活用すれば、通勤・通学時間などのスキマ時間でサクッと勉強できます。
「1日10分」「1日1エピソード」など、自分が無理なく継続できる目標を設定して、毎日英語の音声を聞き流すようにしましょう。
聞き流し英会話で注意すべき点はある?
聞き流し英会話の効果を得るためには、注意すべき点を抑える必要があります。では、その注意点もご紹介していきます。
分からない単語は何度聞いても分からない
聞き流し英会話を始めたが、英語力向上の効果を全く感じない。
そんな経験はありませんか?それは、基礎単語の習得と分からなかった単語の復習をする必要があります。
英単語の知識不足や復習を怠ることで、聞き流し英会話を聞いても全く理解できず、ただ何を言っているのか分からない英語の会話を聞くことになってしまうのです。
そうならないためにも、聞き流しを始める前に英単語の基本的な知識習得と分からなかった英単語の復習をしましょう。
単語の文法違いの理解をしていない
次に考えられる要因は、語彙・文法の知識が不足していることです。
語彙力が不足している場合、英語の音声を聞いても意味を正しく理解・推測できないため、リスニング力の向上にはつながりません。
また、英文法の基礎が身についていない場合も同じことがいえます。
文法をわかっていない状態では、英語の音や単語を聞き取れたとしても、文全体の意味を理解することができないため、いつまでたっても英語力は伸びません。
目安として、聞き流しでリスニングを向上させるためには、音声の8割以上を理解できる程度の語彙・文法力が必要です。
聞き取れなかった箇所のチェックをしていないから
彼女のリスニング力が上がらない理由は、ドラマやニュースを一度見たらそれっきりで、聞き取れなかった箇所のチェックをしていないからでした。
残念ながら、聞き取れなかった単語や意味のわからなかった部分を確認するといった作業を伴わない学習では、リスニング力はほとんど上がりません。
「あ、単語が聞き取れた!」ということは時々あるでしょうけど、いくら続けても、分からないところはいつまでたっても分からないままです。
まとめ
「聞き流すだけの英語学習法」と聞くと懐疑的な気持ちになる方もいらっしゃるでしょう。
しかしうまく利用することで空いた時間も英語の上達を助けてくれる便利な学習方法かもしれません。普段は五感をしっかり使った学習方法を取り入れつつも、学校や仕事の行き帰りや家事の合間のサブ学習法として、「聞き流し」を上手に取り入れてみてくださいね。